《連載コラム》運営の心得③研修中の確認「ウチ」の研修の頼み方【14】

 研修は無事に、はじまったらあとは心配ないということはありません
もし、運営事務局さんが後は講師任せでと思っていたらとんでもないことになります。
 
 運営事務局さんに気をつけてほしいのは、受講者の方々が受講をスムーズに進めることが
できているかどうか。これに気を配っていただきたい。
 部屋の空調調整(寒暖)、換気もさることながら、スクリーン、板書の見易さに気を配り、
受講に集中できないだとか、理解に苦労している受講者がいれば、さりげなくフォローして、
必要あれば講師に耳打ちしてくれる。

 こんな動きをしてもらえたら、講師は可能な限り、全力で現場で
よりよく進行する~私の言葉で「現場カスタマイズ」に取り組むことができます。
こういった情報があれば、講師は、現場でできることを生み出すことができるのです。
 
 具体的にはたとえば、とある休憩時間に「センセイ、○○○の・・・のところ、ウチの連中には
少し分かりにくかったようです」とか「△△△のところ、ウチの業界では・・・たとえば■■■の
ような例をあげてもらえると、みんなぐっと分かり易くなります」「ウチの場合は×××という
言い方よりさ☆☆☆という言い方をします」というような情報があると、

 講師はそのあとの進行の中での適当なタイミングで、必ずその情報を生かして、ウチの会社に
とっての分かり易さを向上させます。たとえ、研修中の追加情報がなくても、ウチの合った話を
してくれる講師がウチにとっての良い講師なのですが、講師自身がカバーし切れていないところを
運営事務局さんがカバーしてもらえると助かります。

 反面、運営事務局さんが、これだけの情報をインプットしても出来ない講師であったのなら、
残念ながら企業研修の講師としての基礎力の足らない人を呼んでしまったということになります。
早めにお帰りいただくしかありません(実際には、すぐにはとはいきませんが(苦笑)

 しっかり講師を選定すれば、後は講師にお任せできるという面は確かにあるのですが、任せっ切り
にして、研修後のアンケートで酷評ざくざくではつらいものがあります。
 講師にしても「それ、あの時、会場で言ってくれれば、「いくらでもできることあったんだけどねー」
と思えることは多いのです。

 今回もビターな話でしたね。
 お役に立てば嬉しいです。ではまた。
 つづく