研修のあぜ道(5)受講生の出世は講師の喜び

一つの企業さんである程度の期間、お手伝いさせていただいていると
嬉しい瞬間に出会うことがあります。

これは、「階層別研修」を領域としている私の特典でもあります。

〇年前に、中堅社員研修を受けていた方と主任研修で再会。
△年前に、主任研修を受けていた方と係長研修で再会。
◆年前に、係長研修を受けていた方と課長研修で再会。

立派になった受講生さんとの再会は講師冥利に尽きます。
この方の成長のお役に立てたのではという実感が胸を熱くしてくれます。

先日は、もうかれこれ、6年程前ですか。新入社員研修での受講生の方と
主任研修で出会い、ホント嬉しかったです。

これまで一番多く出会った受講生の方は4回。
その方の4回の昇格時に接していることになります。
さすがに、お互いに会場で顔を見て、すぐに思い出します。

その時の受講生の方(受)と私(門)の会話です。

受「せんせい、また会ったね」
門「はい。ご立派になられて」
受「(にやりとしながら)ふとぉ、儲けゆね」(たくさん稼いでるね)
門「恐れ入ります(微笑)」

たった1日や2日の研修のおかげで、その方が成長できたなんてそんな
おこがましい事は申しません。

ただ、たとえ僅かであったとしても、その方の成長(昇格)にタッチできた
ということが嬉しいのです。

「俺が育てた!」というのではなく、匿名の私がそこに関われたというのが
嬉しいのです。

堺屋太一さんがその昔、仰っていた「匿名の情熱」というものでしょうか。
私なりの講師の本懐のひとつです。