この度、弊社は福間法律事務所(宝塚市)と顧問契約を結びました。
今後は、顧問弁護士さんにバックに控えてもらいながら社業に邁進します。
それにしても、この1年は、中小零細事業主が紛争事を抱えると、どんなに
たいへんかを痛感させられました。
間違いなく、経営の屋台骨を揺るがします。
さて、一体、弊社にどのようなことが降りかかったのか。
そもそもは、紛争事になりようもない単純なことだったのです。
自宅兼事務所の駐車スペースに止めていた社用車が、隣の土地に駐車してる
ご近所さんの過失で、ドアに傷をつけられた。これが事の起こりでした。
修理代を賠償してもらえば、なんてこともないことでした。
もとより、こちらには事を荒立てるつもりは毛頭ありませんでしたし。
ところが、事実は驚愕の展開を見せました。
「保険か実費で払います」と言っていたご近所さんは、ある日、突然、
代理人と名乗る弁護士を送り込み、当方にとっては理解のし難い訳の分からない
要求をしはじめました。修理代金の支払いはありません。
当方も、福間法律事務所に支援をしてもらいながら応戦することにしました。
このあと、交渉は、代理人(弁護士)間でとなりました。
相手側からは支払いを拒むとしか思えない、勝手な主張が繰り出され、解決に
向けての協議は難航しました。
結局、本件は、裁判所に場を移すこととなりました。
私は生まれてはじめての「原告」となりました。
ここでも裁判所からの和解勧告にも関わらず、協議は決裂。
私は、法廷で、ご近所さん(=「被告」)と対峙することになりました。
まさか、自分がドラマでよく見る法廷の証言台に立つなんて夢にも思わなかったです。
うちの弁護士さんが、がんばってくれて、裁判は当方の主張が認められ、修理代金の
全額を遅延損害金とともに支払えとの判決を得ることができました。
とまぁ、これがことの流れのダイジェストです。
足かけ、ほぼ1年このようなことをやっておりました。なんとも時間がかかります。
巷の裁判やら相続・離婚の調停が時間がかかるということがよく分かりました。
それにしても、こういうことを抱えながらの仕事のしんどいこと。
巷に数多いる研修講師の中でも、法廷で原告として尋問に答えた次の日に、登壇して
研修をやり遂げた人はそうもいないと思います。(自慢にもなりません)
弊社の研修コンサル事業もカフェ事業も、この紛争の悪影響を一切出すまいと、メンバー
一同必死に闘い続けた日々でした。
今回は、不幸中の幸いで、弊社もすぐに福間法律事務所に救援をお願いすることができ、
応戦することができたのが勝因でした。
引き受けてくれる弁護士さんが見つからなかったことを思うとぞっとします。
思えば、向こうの弁護士が連絡してきたときに、「それは、うちの顧問弁護士と話をして
ください」の応対ができていれば、様相はまったく違っていたものになっていたことでしょう。
言うなれば、弊社は、自社防衛力を持たずに、ビジネス戦線を戦っていたということでした。
経営者としては、大きな課題を突き付けられた思いでした。
この度、福間法律事務所さんは、当方のニーズをくみ取ってくださり、中小零細事業主が
お願いし易い個人顧問コースを設置してくれました。
後顧の憂いを減じながら、経営推進力を上げることができることに心強さを感じています。
リスクマネジメントは「転ばぬ先の杖」とも言いますが、転ぶと、こんなに痛い目に遭う
ということをこれでもかというぐらい実感させられました。
さぁ、これからは「杖」を手に、さらに前進して行く1年後の秋です。