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◆ VOL 8
◆ 発行日 2004・02・20
◆ 発行人 オフィス クリアマイン 門脇竜一
◆ 隔週刊 隔週金曜日発行(臨時増刊あり)
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☆会社は戦場だっ!!
今からおよそ40年程前、一世を風靡したアメリカのTVドラマがあり
ました。今でも根強い人気で語り継がれるそのドラマの名前は
「コンバット」。
第二次世界大戦ノルマンディ上陸後のフランス戦線で戦う、
あるアメリカ陸軍歩兵小隊を舞台にしたドラマです。
このドラマの主人公、チップ・サンダース軍曹は分隊長として部下を率い、
数々の困難な任務を遂行して行きます。この軍曹、見方を変えれば、
リーダーとしての側面も持ちながら、部下を育てる育成の妙手でもあったの
です。
このマガジンは、みなさんが日常身を置くビジネス戦場(=現場)に
現れる様々なサンダース軍曹的人物(彼らをビジネス軍曹と呼びます)の
活躍するエピソードの数々を眺めながら、新兵(=若手社員)に教えたい
仕事のキホンというものを考えて行きたいと思います。
さてさて、多士済々どんなビジネス・サンダースが、これから登場します
でしょうかお楽しみに・・・・
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エピソード 2
危うし!工場稼動まであと数日
生産システム作動せず! 〜その1〜
システムエンジニアビギナー 井沢卓郎の戦い
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システムエンジニア、通称SE(エス・イー)
今回のケース主人公、井沢卓郎の仕事である。
井沢はある機械メーカーの新入社員。入社後2ヵ月の研修を経て、
受け取った配属通知は「情報システム部」であった。大学で会計学を
専攻していた井沢にとっては、それは意外な配属結果であった。
「あのう、情報システム部って、コンピュータの部署ですよね。
そこで何をするんですか?」
てっきり経理部だと思っていた井沢は、心の動揺を抑えながら、
人事課の担当者にこう聞いたのであった。
「あぁ、仕事は主にSEですよ」
「SEって何ですか?」
「システムエンジニアですよ」
「はぁ・・・?」
人事の人とこんなやりとりをするレベルがそのときの井沢であった。
SEという仕事が何たるか・・・その時はホントに何も知らない井沢で
あったのである。
井沢が配属されたのは、情報システム部の中でも、生産システム開発
グループというセクションであった。工場の生産ラインに対して、生産
指示と生産管理を行うシステムを開発するのが主な業務である。
生産の何たるかも知らない井沢は、それを知ることからのスタートで
あった。
工場の生産工程の理解をしながら、システム設計についても猛勉強の
毎日であった。
折から、井沢の所属グループは、会社の主力工場でもあるS工場の
メインの製品であるMP−1(商品名)ラインの生産システム更新
プロジェクトを担当していた。
プロジェクトリーダーは、情報システム部の係長であり、入社
15年目のベテラン新谷勝弘であった。
プロジェクトは井沢の情報システム部から4名。本社の生産管理部から
2名。S工場の製造部から3名。同じく同工場の管理部から2名。外注の
SE・プログラマーが8名と、総勢19名の大所帯であった。S工場の
一室にプロジェクトルームが設けられていた。
このシステム開発プロジェクトの期間は、1年5ヵ月。綿密に工程が
立てられていた。主力製品の生産ラインである。もし、遅れるような
ことがあれば、会社の経営の根幹をも揺らしかねない。
いつもプロジェクトの中には、ある種、張り詰めた空気が流れていた。
配属時には、「SEって何ですか?」というレベルだった井沢も
えらいもので、毎日必死に仕事をしているうち、配属後かれこれ、
7ヵ月が過ぎようとしている頃には、ちょっとはSEとしてサマになった
ような感じではあった。
サマになったとはいっても、本格的なシステム設計を担当するまでは、
まだまだといったところであったが、先輩の助けを借りながらも担当
する部分は徐々に増えて来てはいた。
その年の12月がやって来た。井沢が配属されたときには、既に進行
していたプロジェクトではあったが、いよいよクライマックスが近づいて
来たのであった。
この会社では、通常、生産ラインに絡むシステムの更新は、長期休暇を
利用する。今回はすなはち、この年の、年末年始休暇を使ってシステム
更新をするのである。
会社に入社してすぐの正月が出勤とは、辛くもあったが、
「これも社会人、会社人」と思い知らされた井沢であった。
この頃は毎日、毎日、システムテストの連続である。テスト端末に
入力、出力を繰り返し、アウトプット結果を徹底的に検証する。
入力から出力、アウトプット結果の解析とこの一連の作業だけでも、
夜までかかるボリュームであった。
一日の終わりは、全メンバー出席してのテスト結果レビューと
対策会議である。
この会議は、20時より前に開催されたことはなかった。
新入社員の井沢にとっては、毎日が辛抱と我慢の連続であった。
井沢の役割は、いつも模造紙に、テストで発生した不具合の現象・
発生原因・対策を書くことであった。
システムテストで出てくる不具合を残らず把握し、原因を徹底的に
究明し、対策を打つ。そして今後、再発しないかを厳しく吟味する。
ひとつひとつの作業が、井沢にはとても仰々しく見えた。
「あそこまで、神経質にやらないでもいいんじゃないですか」
一度、先輩の田吉に井沢はこう言ったことがある。
「お前は、この仕事の怖さを知らないな」
井沢は田吉に間髪入れずにこう言われた。先輩の田吉はさらに
こう言った。
「お前もそのうち、新谷さんに教わるよ。怖いぞぉ〜」
田吉はニヤリと笑った。
「新谷係長がですか?」
井沢は信じられないという面持ちである。
なぜなら、井沢の知っている新谷は、いつも温和で穏やかなソフトな
物腰の柔らかい、優しい兄貴といった姿なのであった。
そして、その頃、その年の年末休みをあと数日に控え、プロジェクトに
襲い来る『危機』は、密かにその距離を縮めつつあった・・・。
それはプロジェクトメンバーの誰もが知らない話であった。
(つづく)
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【 小さなあと書きのコーナー 】
今回からはうって変わって、システム開発という技術的な職場が舞台です。
ビジネス軍曹(=コーチ)のタイプもがらりと変わります?
今度は『動』より『静』のような感じですが・・・・?
ビギナーの井沢くんに、一体どんな影響を与えてくれるのでしょうか。
乞う!ご期待です。
早いもので、バレンタインデーも終わり、2月も半分を過ぎました。
例年のことながら、この辺りの日の過ぎるのは早いですね。
毎日を大事にしようと思う今日この頃です。
春も少しずつ近づいて来ている予感です。インフルエンザの次は花粉症が
気になりますが、みなさま、引き続きお体お気をつけくださいませ。
ではまた、ごきげんようです♪
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◆ VOL 9
◆ 発行日 2004・03・05
◆ 発行人 オフィス クリアマイン 門脇竜一
◆ 隔週刊 隔週金曜日発行(臨時増刊あり)
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エピソード 2
危うし!工場稼動まであと数日
生産システム作動せず! 〜その2〜
システムエンジニアビギナー 井沢卓郎の戦い
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☆前号より
「お前は、この仕事の怖さを知らないな」
井沢は田吉に間髪入れずにこう言われた。
先輩の田吉はさらにこう言った。
「お前もそのうち、新谷さんに教わるよ。怖いぞぉ〜」
田吉はニヤリと笑った。
「新谷係長がですか?」
井沢は信じられないという面持ちである。
なぜなら、井沢の知っている新谷は、いつも温和で穏やかなソフトな物腰の
柔らかい、優しい兄貴といった姿なのであった。
そして、その頃、その年の年末休みをあと数日に控え、プロジェクトに
襲い来る『危機』は、密かにその距離を縮めつつあった・・・。
それはプロジェクトメンバーの誰もが知らない話であった。
☆☆ Continue・・・
その日の対策会議はいつもにも増して、重苦しい雰囲気が漂っていた。
模造紙につらつらと書かれたシステムの不具合事項の数々・・・
発生しては、原因究明、見つけた原因に対して対策実施、そして対策効果の
検証とシステム開発のサイクルを回しながら、不具合をモグラたたきのように、
潰して来たのであるが、未だに、まだ潰し切れない事項が残っていたのである。
端末入力作業の中で、ある処理入力をしてしまうと、生産実績データの更新に
反映されないという不具合であった。
不具合発生以来、さんざん考えられ得る原因に対して、チェックとテストを
繰り返したのであるが、どうしても直らない。もう、開発期間の費消はぎりぎり
のところまで来ていた。
会議メンバーの意見の大勢は、「その処理入力はしないようにする」であった。
いわゆる「運用で逃げる」というものであった。現場のオペレーターに、
そのオペレーションはしないようにと協力してもらうのである。
流れがその方向で決しようとしているときに、一人の男から声が出た。
「新谷はん、それはちょっとしんどいんちゃいますか?」
工場の管理部からプロジェクトに参加している小山係長であった。
新谷係長よりは、10歳ほど年長の親分肌の豪快な人である。
小山は続けた。
「するな!と言っても、現場のオペレーターさんは、してしまうことがありまっせ。
してしまったあとは、実績データの修正を中央制御室のオペレーターにさせると
いう流れで考えているんでしょ。そこが危ない!そこで、大きなミスが、
起きまっせ。起きたら最後、実績データをあとから修正なんてできまへんで。
次から次から次へと、問題が大きくなるだけや」
会議室の中は静まりかえった。小山係長の発言はもっともな指摘だったのである。
工場でのシステム運用の現場をよく知っている人だけに、若手中心のSEチーム
のメンバーには、グゥの音も出なかった。
でも、開発に残された時間は刻々と減っている・・・。
部屋の空気に重苦しさが一層加わった。
「新谷係長、その入力処理をできないようにシステムでガードをかけましょうか。
頻度の高くない処理ですから、制御室に申請してもらって、そこで処理しましょう」
意を決したかのように発言したのは、井沢の先輩の中田からであった。もう時間を
かけれないという切羽つまった事情が、開発SEの側にはあったのである。
(中田さんの言うとおりだ。もう、時間をかけれないよ)
井沢も心の中で、大きくうなずいていた。
「中田、お前はあほか!また、現場に負荷をかけるつもりか。生産ラインの稼動に
追われてる現場のオペレーターをなんやと思っているんや!」
「そんな言い方はないでしょう。今の状況の中で取り得る解決策を話しているん
ですから」
小山の反論に中田も口角泡を飛ばして応戦した。システムを開発して引き渡す
SEと、システムを引き渡され、その後の運用をする工場側との激突であった。
「どうするよ?新谷さん?」
小山は新谷に詰め寄った。
みんなは、じっとプロジェクトリーダーの新谷の顔を見つめた。
「う〜ん・・・」
と新谷は腕を組み、目を閉じ、沈思黙考である。
ただでさえ、細い新谷の目は、すっかり2本の線と化していた。
冬の会議室の夜は、深々と冷え込んでいった。
(つづく)
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【 小さなあと書きのコーナー 】
システム開発の現場というのは、表面的な華やかさとは違って、実は泥臭い
ものです。
決められた期日までになんとしても仕上げて、期日後の業務が円滑に進むように
しなければなりません。
よいSEの条件は?の問いに「徹夜が何日連続で、できるか?だよ」なんて
答えられた話を、私もかつて聞いたことがあります。
ビギナーの井沢くんは、これからの展開の中で、仕事の本質部分の何を感じる
でしょうか。
見守っていきましょう。
例年、言っていることですが、年明け後の1月、2月の過ぎ去るのが早いこと!
「三寒四温」を感じながら、春に近づいて行きますね。花粉症もぼちぼち気に
なる季節ですね。手足を徐々に伸ばしながら、がんばる春はもう少しといった
ところでしょうか。
それでは、みなさま、次回までごきげんよう♪
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◆ VOL 10
◆ 発行日 2004・03・19
◆ 発行人 オフィス クリアマイン 門脇竜一
◆ 隔週刊 隔週金曜日発行(臨時増刊あり)
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エピソード 2
危うし!工場稼動まであと数日
生産システム作動せず! 〜その3〜
システムエンジニアビギナー 井沢卓郎の戦い
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☆前号より
小山の反論に中田も口角泡を飛ばして応戦した。システムを開発して
引き渡すSEと、システムを引き渡され、その後の運用をする工場側との
激突であった。
「どうするよ?新谷さん?」
小山は新谷に詰め寄った。
みんなは、じっとプロジェクトリーダーの新谷の顔を見つめた。
「う〜ん・・・」
と新谷は腕を組み、目を閉じ、沈思黙考である。
ただでさえ、細い新谷の目は、すっかり2本の線と化していた。
冬の会議室の夜は、深々と冷え込んでいった。
☆Continue・・・
「中田くん、もう一度トライしてみようや」
新谷は静かにつぶやいた。
「係長、今からまたテストしてみるんですか?もう、時間がないですよ」
中田は気色ばんでいた。無理もない、このところの彼は、半徹夜が
続いている。疲労も極限に近づいていたのである。
中田はまだおさまらない。
「係長、もう納期を守れなくなりますよ。大勢に影響のあるオペレーション
でもないのに、もういいじゃないですか」
と口をとがらせている。
井沢も同感だった。それより、もうめんどくさくて仕方がなかったのである。
早くこの仕事のプレッシャーから解放されたかった。毎日毎日、明けても
暮れてもシステムテストの連続、おびただしいアウトプット結果のチェック
またチェック。
不具合が出れば、延々と原因究明の連続・・・それでも、ようやく不具合を
潰しに潰して、ここまで来たのである。
(もう、いいじゃん)
井沢の正直な気持ちだった。新谷の気持ちなんて到底分かり得ない井沢で
あった。
「ぼくらはプロだからなぁ・・・」
新谷がポツリとつぶやいた。いつも穏やかな優しい物の言い方をする
人である。
「プロって、ぼくらがですか?」
噛み付くのはまた、中田である。
「そう。ぼくらだよ。現場のオペレーターの方が使い易いシステムを開発する
のが、ぼくらの仕事だからな。同じ社内でもこのことに関しては、ぼくらは
プロだ。プロなら、プロらしい仕事をしょうじゃないか。まだ、時間はある」
静かに語る新谷であった。冬の会議室では、エアコンの音が妙にカサカサと
聞こえて来る。
「小山さん、よろしいですよね」
新谷は傍らの小山に言った。
「おお、わしの方は願うところだわ。現場のみんなもオペレーションで混乱
せんでもすむからな。それより、それで、新谷はん、間に合うかいな?」
小山は、逆に心配そうに新谷の顔を見つめた。
新谷はニヤリと笑った。
「我々はうちの会社の中では、システム開発のプロですから」
井沢はこのやりとりの始終をじっとを凝視していた。早く終わらないかなと
だけ考えていた自分が急に恥ずかしくなって来た。
「井沢くん」
新谷が井沢に呼びかけた。
「はい!なんでしょう」
「コンビニへ走ってくれないか」
「はぁ?」
「腹が減っただろ!」
「はぁ、はい!とっても」
とぼけた井沢の様子に会議室の中の雰囲気が一気にくずれた。
みんな大笑いであった。
「井沢!おでんも買って来い!」
小山が千円札を何枚か井沢に渡した。小山も笑っている。
部屋を飛び出す井沢に「俺も行くよ」とこれも笑顔の中田が付いて
きてくれた。
それから4日後・・・システムテストで把握した全てのシステム不具合は
全て、その対処を終えた。正月も過ぎ、年末年始休暇が明けたその日、
新システムは稼動開始となった。
続々とつくられる製品の流れを見たとき、井沢は言いようのない熱い思いを
その胸で感じていた。それこそは、井沢が生まれて初めて味わう仕事の充実感
であった。
「悪くないもんだな」
と井沢は思った。
(つづく:次回はこのケースで学ぶのまとめ編)
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【 小さなあと書きのコーナー 】
ギリギリの局面の中での決断の場面。ビギナーの井沢くんには、驚くことが
多かったようです。学生時代には経験のなかった『本気』で仕事をすると
いう感覚を初めて知った井沢くんの様子でした。
この経験は今後の彼の職業生活でも計り知れない意味を持つものとなる
でしょう。
次回は少しこのケースのポイントを整理します。いい仕事を成し遂げる
ための大事なエッセンスとは何かを感じ取ってください。お楽しみに♪
どうやら、春も本格的にやって来たようですね。ポカポカの日も出て
来ました。
それでは、みなさま、次回までごきげんよう♪
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●△◆◎=========================◎◆△●
◆ VOL 11
◆ 発行日 2004・04・02
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エピソード 2
危うし!工場稼動まであと数日
生産システム作動せず!その4(まとめ編)
システムエンジニアビギナー 井沢卓郎の戦い
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生産システム開発のプロジェクトは、納期厳守が最大の至上命題。
システムのトラブルは生産計画の狂いを引き起こす怖いものです。
メーカーにとっては致命傷ともなりかねません。
●「大体、できているんだから、いいじゃない・・・このまま行けば・・・」
●「我らはプロだ!プロにふさわしい仕事を・・・」
今回のケースは相反するこの二つの考え方の綱引きでした。
ともすれば、大勢は「大体・・・」の方に傾きがちです。
後年、井沢くんはこんなことを言っています。
「正直、あのときの新谷係長の言葉は、めんどくせえーなぁ〜と最初は思い
ました。でも、あの場面で、周りの雰囲気に流されることなく、決断された
新谷係長の静かなんだけど、凛とした気迫みたいなものは、今でもよく覚えて
います。
あの時、徹夜の連続で、あのシステムの不具合を潰した経験は、
『本気』で仕事を仕上げるということを私に教えてくれました。それと、
後日談なんですけど、あのシステム修正の対処をしておいて、大正解だった
のです。本番移行後の現場の運用状況を見ていると、対処しなければ、必ず、
大きなトラブルを引き起こしていたというのがよく分かりました。
そういった意味では、決して安易な妥協を許さず、ベストを求めて激突した
小山係長と新谷係長は、やっぱりプロだったんですね」
『プロ』とは、何も野球や、サッカー、スポーツの世界に限ったものでは
ありません。会社内においても、自分が担当している業務においては、
社内一のプロであるべきなのです。
自分で考え得る最高の品質をまずは目指すべきなのです。
井沢くんはこんなことも言っていました。
「システムが本番稼動して無事、動き出したあとのミーティングでの
ことです。新谷係長はこう言ったんです」
「みんな今日までお疲れさま。おかげ様でシステムが動き出しました。
でも、今日は終わりではありません。始まりです。このシステムは、
現場で使われながら、きっと改善の要求をしてくるはずです。次のバージョン・
アップに向けての始まりととらえてください。さぁ、また、がんばりましょう!」
と・・・。
いやぁ、先輩の中田さんと、まだ、あるのかよ!と言い合ったのですが、
その飽くなき向上意識というのが、いかに大切なのかは、それから年々、
経験を積むにつれ、私にもよく分かって来ました」・・・
プロ意識は、向上意識、あるいは『進化意識』と呼んでもいいのかも
知れません。
みなさんもどうか大切になさってください。
意識変革なくして行動変革はありません。
変革なくして進歩なしです。
(このケース完)
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【 小さなあと書きのコーナー 】
今回、みなさんに感じ取ってもらいたいのは、『モデル人材』に出会える
ことの重要性です。出会いのおかげで、井沢くんの今の仕事スタンスは、
「プロであれ!」です。
これが、「大体でいいんだよ〜。納期守って、そこそこ動くシステムなら
OKさ!」式だったらどうだったでしょうか。
必ずや、限界が早くに訪れていたに違いありません。
周りの先輩、上司がビジネスルーキーに与える影響は計り知れないほど
大きなものがあります。言うなれば、マイナスの『放射能』です。
折から、入社式シーズン、新入社員の教育研修には、関心を持つ会社
さんは多いのが実情ですが、昨年の新入社員くんらへのフォローも
手抜かりなく!
「なんでこんな会社に入って来たんだ・・・」
ビジネス軍曹ならぬ、二年目のビジネス一等兵の何気ない一言に初年兵
(新入社員)の感じ方は・・・
自社の人材の状態は常に変わっています。まさに人材は『生もの』(笑)。
フレッシュマンの鮮度も変わるということです。ご注意を!
冗談はさておき、木目の細かい人材育成をぜひ、お考えになってみて
ください。ご参考まで。
次回からまた新ケースです。お楽しみに(^^)
それでは、みなさま、次回までごきげんよう♪
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☆「会社は教科書のない戦場だ!」に関するお問い合わせ、ご意見などお
待ちいたしております。
また、別途、人材開発、組織活性などのご相談に応じますので、
お気軽にお問い合わせください。
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〔 発行者/連絡先 〕
門 脇 竜 一 (かどわき りゅういち)
TEL:06-6373-2876
〒531‐0071
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